先日、テザリングの接続方法について説明しましたが、その中にテザリングの接続方法によって通信速度が変わると解説しました。
今回は、テザリングの接続方法によって実際どの程度通信速度が変わるのか気になった人向けに実際にWi-Fiテザリング、USBテザリング、Bluetoothテザリングそれぞれのテザリング接続時の通信速度を計測してみました。

テザリング接続は3種類ある
テザリング機能を使用する際、接続する方法としては方法としては以下の3つの方法があります。それぞれの接続方法で一長一短があります。
- Wi-Fiテザリング:最も一般的な方法。複数台接続ができ、速度も安定しています。
- Bluetoothテザリング:消費電力が少ないのが特徴。ただし通信速度は遅めです。
- USBテザリング:スマホとPCをUSBケーブルで接続。安定した通信と、接続する機器によっては充電しながら使えます。
主な特徴
| Wi-Fiテザリング | Bluetoothテザリング | USBテザリング | |
|---|---|---|---|
| 通信速度 | 速い | 遅い | 速い |
| バッテリー消費 | 多い ※特にスマホ側 | 少ない | 多い ※特にPC側 |
| 複数台接続 | 可能 | 1台のみ | 1台のみ |
| 接続に必要なもの | パスワード入力が必要 | ペアリングが必要 | (データ転送対応の) USBケーブルが必要 |

- 通常時:Wi-Fiテザリング
- スマホ・外部端末のバッテリーが少ない場合:Bluetoothテザリング
- スマホのバッテリーが少ない場合:USBテザリング
選択肢はありますが、基本的にはWi-Fiテザリングで使用する形で良いでしょう。
通信環境と接続機器説明
今回の各テザリング接続で使用した通信環境、通信機器は以下の通りです。
- 計測時刻:平日午前11時頃(2026年1月21日)
- キャリア:ワイモバイルの5Gエリア内(5GはNR化のエリア内)
- 利用プラン:シンプル2 L
- 使用スマホ:POCO F7 Ultra(256GBモデル)
- WiFi7、Bluetooth6.0対応
- 使用PC:OneMix3Proプラチナエディション
- WiFi5、Bluetooth4.1対応
PCをスマホにテザリング接続した後、Fast.comで通信速度を3回ずつ計測

5G回線単体の通信速度
まずは、元となる5G回線(ワイモバイル・NR化エリア内)の通信速度の実測結果です。



- 下り速度:平均96Mbps
- 上り速度:平均19.67Mbps
- レイテンシ:平均33ミリ秒
| 1回目 | 2回目 | 3回目 | |
|---|---|---|---|
| 下り速度 | 100Mbps | 100Mbps | 88Mbps |
| 上り速度 | 27Mbps | 15Mbps | 17Mbps |
| レイテンシ | 33ミリ秒 | 30ミリ秒 | 36ミリ秒 |
エリアは「なんちゃって5G」と言われるNR化(4G回線とあまり通信速度は変わらない)のエリア内でしたが、通信速度は回線混雑する前の時間帯だったためか、平均ダウンロード速度で100Mbps近い通信速度が出ており、非常に快適な通信速度が出ている結果になりました。
WiFiテザリングの通信速度
最初は通常時のテザリング接続に最適なWiFiテザリングの場合の通信速度の実測結果です。



- 下り速度:平均30.67Mbps
- 上り速度:平均7.6Mbps
- レイテンシ:平均44ミリ秒
| 1回目 | 2回目 | 3回目 | |
|---|---|---|---|
| 下り速度 | 35Mbps | 27Mbps | 30Mbps |
| 上り速度 | 6.3Mbps | 9.8Mbps | 6.7Mbps |
| レイテンシ | 49ミリ秒 | 41ミリ秒 | 42ミリ秒 |
元の5G回線速度と比べると3分の1くらいに通信速度が落ちていますが、そこそこの通信速度が出ている結果になりました。
テストに使用したPCのWiFi規格がWi-Fi5までで少し古い規格だった影響も通信速度に影響しています。PC側もWi-Fi6や最新のWi-Fi7に対応したPCであれば、もう少し通信速度は速い結果になっていたと思います。(後半に参考情報あり)
- 通信速度:速い
- バッテリーの消費:多い(特にスマホ側)
- 複数台で接続が可能
通常でのテザリング利用はこのWiFiテザリングを使用することをお勧めします。
Bluetoothテザリングの通信速度
次はバッテリー残量が少ない場合に有効なBluetoothテザリングの場合の通信速度の実測結果です。



- 下り速度:平均720kbps
- 上り速度:平均906.7kbps
- レイテンシ:平均53.33ミリ秒
| 1回目 | 2回目 | 3回目 | |
|---|---|---|---|
| 下り速度 | 470kbps | 740kbps | 950kbps |
| 上り速度 | 860kbps | 1.0Mbps | 860kbps |
| レイテンシ | 52ミリ秒 | 56ミリ秒 | 52ミリ秒 |
WiFi接続と比べると大きく通信速度が低下し、一部プランで採用している容量超過後の速度制限時の最大通信速度である1Mbpsを切る通信速度まで落ちます。バッテリーが少ない時にどうしても利用したいときに使うのが良さそうです。

Bluetooth4.1の少し古い規格も影響しているかもしれませんが、新しい規格でもWi-Fiのような通信速度は出せません。
- 通信速度:遅い
- バッテリーの消費:少ない
- 同時接続は1台
バッテリー消費は少なくて済むものの通信速度は遅いのが特徴です。
参考:Bluetooth規格別最大伝送速度
参考情報として、Bluetooth規格別の最大伝送速度を表にまとめました。
Bluetoothのバージョンが増えるにつれて、伝送速度も向上しますが、Wi-Fiと比べると速度が落ちる点は変わりません。
| 最大伝送速度 | |
|---|---|
| Bluetooth 1.2 | 最大1Mbps |
| Bluetooth 2.0 Bluetooth 2.1 | 最大2.1Mbps |
| Bluetooth 3.0 | 最大24Mbps |
| Bluetooth 4.0 Bluetooth 4.1 Bluetooth 4.2 | 最大1Mbps(LE) 最大3Mbps(EDR) |
| Bluetooth 5.0 Bluetooth 5.1 Bluetooth 5.2 Bluetooth 5.3 Bluetooth 5.4 Bluetooth 6.0 | 最大2Mbps(LE) 最大50Mbps(EDR) |



データを送信する側と受信する側のBluetoothのバージョンが違う場合は、バージョンの古い側のバージョンでデータ通信が行われる点は注意!
USBテザリングの通信速度
最後はUSBケーブルで直接接続するUSBテザリングの場合の通信速度の実測結果です。






- 下り速度:平均104.33Mbps
- 上り速度:平均6.1Mbps
- レイテンシ:平均37.33ミリ秒
| 1回目 | 2回目 | 3回目 | |
|---|---|---|---|
| 下り速度 | 110Mbps | 93Mbps | 110Mbps |
| 上り速度 | 5.8Mbps | 6.2Mbps | 6.3Mbps |
| レイテンシ | 36ミリ秒 | 39ミリ秒 | 37ミリ秒 |
USBテザリングは、元の5G回線単体の通信速度とほぼ変わらないくらいの通信速度あり、3つのテザリング接続方法の中で最も高速な結果になりました。USB接続は、使う機器によってはスマホの充電を行うことも同時にできるため、スマホのバッテリー量が少ない場合に使用の検討をしてみると良いでしょう。
- 通信速度:速い
- バッテリーの消費:多い(特にPC)
- 同時接続は1台
- 機器によってはスマホのバッテリー充電を同時進行で行える
スマホのバッテリーのみ少ない場合に利用を検討をしてみても良いかもしれません。



数年前、USB-Aケーブルと4G回線を使ってUSBテザリングの通信速度計測した時は、Bluetoothテザリング並みに遅い結果になったのですが、最新規格のUSB接続であれば非常に快適な通信速度を発揮できるようです。
(逆に古い規格のUSBケーブルを使うと通信速度は落ちるはず。。。)
番外編:光回線の通信速度
番外編として、スマホ回線のテザリングではなく光回線をそのままWiFi利用した場合の通信速度も計測してみました。
計測した光回線はソフトバンク光・10ギガ マンションタイプです。
PC側は以下の3つの環境で計測しています。
- Wi-Fi5規格・5GHz帯|OneMix3Proプラチナエディション
- Wi-Fi6e規格・5GHz帯|OZgamingのゲーミングPC・B650 GAMING PLUS WIFI
- Wi-Fi6e規格・6GHz帯|OZgamingのゲーミングPC・B650 GAMING PLUS WIFI
※ソフトバンク光のルーターはWi-Fi7対応
OZgamingのゲーミングPCの詳細はこちら


結果は以下の通りで、Wi-Fi規格が新しく、高GHz帯の方が高速になるという結果になりました。
| Wi-Fi5規格・5GHz帯 | Wi-Fi6e規格・5GHz帯 | Wi-Fi6e規格・6GHz帯 | |
|---|---|---|---|
| 下り速度 | 平均230Mbps | 平均856.67Mbps | 平均1.53Gbps |
| 上り速度 | 平均176.67Mbps | 平均593.33Mbps | 平均563.33Mbps |
| レイテンシ | 平均8ミリ秒 | 平均8ミリ秒 | 平均7.33ミリ秒 |
各環境別の細かい内訳もこの後で記載しておきます。
Wi-Fi5規格・5GHz帯
最初は、(テザリング速度実測で使用したPC)Wi-Fi5規格・5GHz帯の通信速度の実測結果です。






- 下り速度:平均230Mbps
- 上り速度:平均176.67Mbps
- レイテンシ:平均8ミリ秒
| 1回目 | 2回目 | 3回目 | |
|---|---|---|---|
| 下り速度 | 240Mbps | 220Mbps | 230Mbps |
| 上り速度 | 180Mbps | 170Mbps | 180Mbps |
| レイテンシ | 8ミリ秒 | 8ミリ秒 | 8ミリ秒 |
5G回線(NR化)よりも光回線(10ギガ)の方が通信速度は速くなります。
5G回線にはNR化より高速なサブ6やミリ波があり、光回線は~100メガ・1~2ギガの通信速度のプランもありますが、基本的には、光回線の方が通信速度が速く、安定しやすい傾向にあります。



ミリ波は非常に高速と言われていますが、対応エリアがスポット的で、そもそも通信できるスマホ機種が非常に少ない弱点があります。
(日本国内で販売しているiPhoneはすべてミリ波未対応)


Wi-Fi6e規格・5GHz帯
次は、(OZgamingのゲーミングPC)Wi-Fi6e規格・5GHz帯の通信速度の実測結果です。






- 下り速度:平均856.67Mbps
- 上り速度:平均593.33Mbps
- レイテンシ:平均8ミリ秒
| 1回目 | 2回目 | 3回目 | |
|---|---|---|---|
| 下り速度 | 840Mbps | 860Mbps | 870Mbps |
| 上り速度 | 500Mbps | 800Mbps | 480Mbps |
| レイテンシ | 8ミリ秒 | 8ミリ秒 | 7ミリ秒 |
Wi-Fi規格がより新しいWi-Fi6eになることで一気に通信速度が上がり、Wi-Fi5規格と比べて約3倍に高速化しています。



以前使っていたNuro光 for マンション 2ギガの時は下りで200~300Mbpsくらいだったので、(高額だけど)10ギガプランの恩恵が実感できるようになります。
Wi-Fi6e規格・6GHz帯
最後は、(OZgamingのゲーミングPC)Wi-Fi6e規格・6GHz帯の通信速度の実測結果です。






- 下り速度:平均1.53Gbps
- 上り速度:平均563.33Mbps
- レイテンシ:平均7.33ミリ秒
| 1回目 | 2回目 | 3回目 | |
|---|---|---|---|
| 下り速度 | 1.7Gbps | 1.5Gbps | 1.4Gbps |
| 上り速度 | 600Mbps | 560Mbps | 530Mbps |
| レイテンシ | 7ミリ秒 | 8ミリ秒 | 7ミリ秒 |
5GHz帯と比べると6GHz帯は下り速度が倍増し、G(ギガ)bpsの世界に突入する結果になりました。



上り速度やレイテンシはあまり結果が変わりません。
高GHz帯は送受信できる情報量が多いので通信速度が速くなる特性がありますが、直進性が強くカバーできるエリアが狭く、障害物には弱いので、利用する場所によっては通信が届かない、安定しないといった弱点も併せ持っています。(ただ、使用している機器はまだ少ないので、)
スマホの回線の話になってしまいますが、5G回線のミリ波も高GHz帯なので、対応エリアがスポット的になり、高速である点は同じ理由です。
逆に安定した通信ができるプラチナバンド帯と呼ばれるのは低い周波数帯(700MHz~900MHz帯)なので、障害物にも強く、広いエリアをカバーできるといった特徴を持っていますが、通信速度はそこまで早くなかったりします。。。
参考:Wi-Fi規格別最大通信速度
参考情報としてWi-Fi規格別の最大通信速度も表にまとめました。
Wi-Fiの新しい規格になればなるほど通信速度が高速化します。
| 無線LAN規格 (旧名称) | 無線LAN規格 (新名称) | 最大通信速度 | 利用可能 周波数帯 |
|---|---|---|---|
| IEEE802.11b | - | 最大11Mbps | 2.4GHz帯 |
| IEEE802.11g | - | 最大54Mbps | 2.4GHz帯 |
| IEEE802.11a | - | 最大54Mbps | 5GHz帯 |
| IEEE802.11n | Wi-Fi 4 | 最大300Mbps | 2.4G帯/5GHz帯 |
| IEEE802.11ac | Wi-Fi 5 | 最大6.9Gbps | 5GHz帯 |
| IEEE802.11ax | Wi-Fi 6 | 最大9.6Gbps | 2.4GHz帯/5GHz帯 |
| IEEE802.11ax | Wi-Fi 6E | 最大9.6Gbps | 2.4GHz帯/5GHz帯/6GHz帯 |
| IEEE802.11be | Wi-Fi 7 | 最大46Gbps | 2.4GHz帯/5GHz帯/6GHz帯 |



例えば、IEEE802.11 ac/a/b/g/n みたいな表記であれば、Wi-Fi 5まで対応しているという意味になります。
データを送信する側と受信する側のWi-Fiのバージョンが違う場合は、バージョンの古い側のバージョンでデータ通信が行われる点に注意!
周波数帯別の特長
| 周波数帯 | メリット | デメリット |
|---|---|---|
| 2.4GHz帯 | ・障害物に強い | ・利用できるチャンネルが少なく干渉を受けやすい ・様々なWi-Fi機器・Bluetooth・電子レンジの電波の干渉を受けやすい ・5GHzや6GHz帯よりも通信速度が遅くなる |
| 5GHz帯 | ・利用できるチャンネルが2.4GHzより多く干渉を受けにくい | ・障害物に弱い(利用場所によっては通信が安定しない) |
| 6GHz帯 | ・利用できるチャンネルが5Hzより多く干渉を受けにくい ・まだ利用できる機器が少なく干渉を受けにくい ・2.4GHzや5GHzより通信速度が速くなる | ・障害物に弱い(利用場所によっては通信が安定しない) |
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おすすめのスマホプラン
最後は、テザリング利用に向いているスマホプランをご紹介します。
テザリング利用は、データ消費量が多いので、頻繁にテザリング機能を利用する場合、スマホプランは大容量~無制限プランの利用がおススメです。
- テザリングもデータ無制限
- 楽天モバイル「Rakuten最強プラン」
- 月額3,278円~(家族割適用で3,168円~)※月20GBまでの利用ならもっと安くなります
- Rakuten Linkを使用した通話なら24時間いつでもかけ放題
- 海外100以上の国と地域で月2GBまで無料
- ドコモ「ドコモMAX」
- 月額8,448円~(割引最大適用なら5,148円~)
- DAZN・NBA docomoが追加料金なしで視聴可能
- 海外200以上の国と地域で月30GB(15日間)まで無料
- 楽天モバイル「Rakuten最強プラン」
- 大容量データプラン
- スマホ単体はデータ無制限・テザリングは容量上限あり
次点として、通信速度の抑制があっても良いのであれば、mineoの「マイそく」「マイピタ」も候補にいれても良いかもしれません。(申込不要でテザリング利用可能)








まとめ
今回は、テザリング接続方法による通信速度の違いを実際の計測結果と合わせてご紹介いたしました。
- 通常時:Wi-Fiテザリング
- スマホ・外部端末のバッテリーが少ない場合:Bluetoothテザリング
- スマホのバッテリーが少ない場合:USBテザリング
利用シチュエーションに合わせて、適切な接続方式でテザリング接続をしましょう!



通信速度を出したい場合は、できるだけ高速回線で、できるだけ新しい通信規格でデータ通信をしましょう。
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